女性作家ミステリーズ 美しき三つの嘘(ムーンストーン 湊かなえ)

正月のドラマスペシャルとしてやっていた、女性作家ミステリーズの三部作のうちのひとつです。湊かなえ原作です。

主演は永作博美と檀れいでした。この二人は「八日目の蝉」の映画版、ドラマ版を演じていましましたし、他の話は作者の角田光代の話だったので印象深いものがありました。

途中までのあらすじ

「私」こと永作博美が自宅で夫の殺人容疑で逮捕されるところから始まります。市議会議員だった夫が選挙に落選して以来、DVを繰り返すようになったのです。そんな中で殺人事件が起きてしまいました。

そして、物語は中学時代と思われる回想シーンに移りながら進みます。

中学時代の「私」はまともに朗読ができずに先生からも周りの生徒からもいじめられていました。その中で、唯一かばってくれる優等生の女の子がいました。

優等生の女の子は、先生からも生徒からも「私」をかばいます。そして、読書感想文が得意なことを見抜いて、朗読コンクールに出なさいと「私」を鼓舞します。そして、優等生の女の子は、「私」につきっきりで朗読の練習してくれます。

あるとき、優等生の女の子は「私」に親友の証としてムーンストーンの飾りを贈ります。そして、「私」の胸に優しくつけてあげるのでした。

と、あらすじはここまでにしておきます。

時を超えた友情に感動する

その後の展開は、二人の間に存在する美しい友情が分かる展開となります。

檀れいがとても雰囲気があって、セリフは少なめでしたが、よい演技をしていました。

結構、唐突な終わり方をしたので、実は優等生に裏があったのでは?バッドエンドでは?とか勘ぐってしまいましたが、ムーンストーンの意味を考えても、檀れいの演技を考えても、よい方の終わり方だったと解釈しています

だとすると、二人の間に行われるやり取りがとても感動する内容なのです。

アイデンティティーを否定されたときの儚さ

もう一つ象徴的に描いているのは、今まで築いてきたアイデンティティーを壊されたときの儚さ、人間の脆さだと思います。完全なネタバレになってしまうので書きませんが、よく描いていると思いました。

夫に暴力を振るわれるシーン、中学生のときのいじめのシーンが、その象徴として描かれています。

こんなとき、誰しも弱くなってしまうものです。そんなときに、手を差し伸べてくれる人の存在は何にも変えがたいと思いました

まとめ

最初はバッドエンドなミステリー小説かと思いましたが、きれいな友情を描いた作品でした。檀れいや永作博美も八日目の蝉を思わせる、すてきな演技でよかったと思います。

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